高校演劇用という縛り

どうも、昨年三作目の作品が上がりました。って、年明けてからいってりゃ世話ないわな。

昨年は、手直しをちょこちょこしつつHP作成やら何やらとしていたため、三作品です。が、チャレンジ精神溢れる三作品だったように思います。そして、今回の作品も例外ではありません。

まず、初の二人芝居。これがまた難しかった。情報提供も間のつなぎも伏線も笑いも全部二人でやらなきゃいけない。特に、情報提供と笑いの部分を分けて書く癖のある僕としては、二人だとなかなか難しいものでした。

さらに、初の女だけの芝居。と言うこともあってか、創作日数は短いですがちょっとてこずりました。女だけと言う事はとりあえず、男が出ないわけで、男を基本に話を書いていた僕としては本当にはじめての経験でした。

とりあえず、もともとは、女4人芝居になる予定だったのですが、そのネタがぽしゃって二人芝居を書き始めた次第であります。元が、文化祭前のどたばた青春劇になる予定が、ある高校三年生と教師の教室劇みたいなものになりました。……まあ、高校演劇用を掲げていたので、少人数の女芝居になるのは当然といえば当然なのですがね。

込めたものと言えば、タイトルの意味でもある「夢の後」でしょうか。跡形も無く消えてしまった夢の残像はどうなるのだろうかという思いから、書いてみた話です。

由香を中心に話は進んでいきますが、僕が書きたかったのは仁美のほうなのです。で、エンディングを二つ用意したのも、由香エンドの方が、高校生には演じやすいだろうと言う配慮から。もともと、高校演劇用に書いた物なので、そこは気を使いました。

仁美の前向きな後悔と言うか、ある種のけじめと言うか、そういったものが表現できればと思います。由香中心で進めるのなら、未来を想像しながらも前に進む勇気と言うものでしょうか。とりあえず、二人には二人の結末があって当然だと思います。これも、解釈はいろいろあると思いますがね。

例えば、仁美はかつての夢の跡ではなく、今の夢を進むという解釈も出来るでしょう。逆に、由香は今の夢にさよならを言ったのかもしれませんしね。

今回、夢をテーマに扱った分、夢と言う言葉をあまり使わないように気を使いました。その代用品とでも言う言葉が「うそんせ」……ちなみに、戦争を反対から読んでどうこうというのは完全に勢い任せです。ノリですね。

さて、物語の中に物語があると言う設定ですが、ひどく分かりやすくは書いたつもりです。超親切設計。現実世界、小説の世界、小説の中の小説の世界と言う三段階に分けて書いたもの。ただ、問題は小説の中の小説の世界をどうするかと言う問題。正直、ここは書き込みが足らなかったかなぁと言う印象です。

登場人物のネーミングも毎度適当。仁美は、高校時代の放送部だった子の名前。ふと思いついて人名検索かけたら国語教師になっていたというからそのまま使いました。で、由香は、高校演劇の県大会のパンフレットから。適当に名前を見繕って乗っけました。

が、そんなぞんざいな名前でも書いているうちに愛着が湧くもので、だんだんとこのキャラは子の名前じゃないとダメだ。と思うようになりましたよ。

とりあえず、一応現代物なので、次こそはファンタジーを渇望してやまない僕です。といいつつ、最近もっぱらファンタジーが書けなくなっている尾道太郎でした。


2006/2/14




inserted by FC2 system