ひとかた達の生まれた三日間

どうも、可愛さがあまる事も無く憎さ百倍。尾道太郎です。
いや、他の台本書きさんのサイトとか見てると、あとがきなんて時々見るもんだから、こちらでも始めました。

「戯曲のページが、どうも寂しかった」のも始めた理由の一つですが。
…ともあれ、末永くよろしくお願いいたします。

今回は、花の境界線について。
ええ、三日で書き上げた台本です。部室でノートパソコン開いて一日10ページ。ネタ切れしたら、ジュースを買って、タバコを一服。眠たくなったら、倉庫のパンチの上で仮眠。

…今更ながら、すごいスケジュールです。

ともあれ、そうこうして書き上げた「花の境界線」
キッカケは、「本当の言葉ってどういうことだろう?」と考えた事からでした。当時僕は部内のある人間ととても険悪な状態で、汚らしい言葉を影で吐き続けていましたが、そういった背景も書き始めたキッカケかもしれません。

「悪口は本当の言葉かどうか〜」というくだりは、まさにそういった背景での元のエピソードです。

しかし、嫌いな人間の事を書くのは正直言って面白くありません。…自然と、話の流れは方向転換されていきます。

これまた、当時の話なのですが、この話を書く半年前くらいに、仲の良かった演劇部員がやめていきました。
そいつが、何を思って演劇から去っていったのかは、本当のところは分かりませんが、要するに僕は、寂しかったのだと思います。

結局は、そいつに対する手紙のような内容になってしまいました。いや、第三者には分からないようには書いたつもりですが……

脚本のスタイルについては、このころからある程度、確立されているようにも感じます。
序盤は小笑いを混ぜつつ、世界観の説明。
中盤は、中だるみの解消に極力努める。
終盤は、自分の書きたい事の勢いで、押し通す。


この基本形は、今でもあまり変わっていません。…と、言う事は進歩もしてないという事か?
殆ど、思いつきで書いた作品なので、自分の書きやすいパターンが自然と出来てしまったのでしょう。まぁ、これはキャラにもいえることですが。

まとめ役の、ひとかた1は理屈屋さん。世界観の説明とか、状況説明とかを引き受けてくれる。
それとは逆に、ひとかた3は感覚のキャラ。無知で何も分かっていないけれど、ときどき本質を突く。
そして、ひとかた2はただの馬鹿キャラ。感じとしては、ひとかた1とひとかた3のおいしくないところをあわせたようなキャラ。

宗教の人は、中盤のかき混ぜ要員。…扱いが、ひどいです。
作家は、世界そのもの。一言で言えば、演劇部をやめていったあいつ。書きたいことの中心。

さらに言っちゃえば、男4女1のスタイルも、このときに出来たような気がします。一番書きやすいキャラで、一番書きやすいように書いた作品。…それが、花の境界線。

まあ、好き嫌いは激しいだろうよ。




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