いくつかの恋のお話。

久しぶりのあとがきです。ほぼ毎日更新しているコラムとはえらい差ですが、毎日更新するあとがきってどないやねん。

そんなこんなで、どうも、尾道太郎です。

205というタイトルのこの作品、「はりトラ作家の集まる酒場」というコミュニティで創作した短編が始まりでした。「天使」というお題目で、短編を書こうという話になり、書いた短編を元に話をつなげていったわけです。

この話、いくつもの短編をとりあえず書き上げて、それをつなげていくと言う手法をとりました。結果は見ての通りです。後半に行くほどつなげ方が苦しくなっています。

おまけに、手法が手法なだけに場面転換が多い。そりゃ、一つ一つの短編の長さにもよったんでしょうけど、ホント場面転換が多くなりました。

しかし、悪い事ばかりじゃなかったんですよ。元が短編と言う事もあり、一つ一つのシーンに勢いをつけて書くことが出来ましたし、何よりも初っ端からつなぐ事を意識しないで書けましたからね。

登場人物も、比較的自由に出すことが出来ましたし、結構柔軟な感覚で物語が書けました。これで、キャラの個性が打ち出せれば言う事無いんですけど、まあ、ココは失敗しましたね。

テーマと言うか、なんだか、とりあえず恋愛モノを書こうと思ったんですよ。ときどき無性に恋愛モノって書きたくなるときがありまして、丁度そういう時期だったんで書きました。

しかも、新しい試みとして、オムニバス形式にチャレンジしてみたんですが、これがまた失敗。エピソードの羅列だけでもよかったんですが、変につながりを求めちゃって……作家のほうから働きかけないと動かないお話ってダメですね。

基本パートを、天使と男1のパートで固定して、後は、リレー形式でエピソードをつなげていきました。関連性というわけじゃないんですけども、分かりやすさを狙ったのはあります。

いろいろ、思い入れのある僕の作品なんですが、これは特に思い入れがありません。まあ、一応愛着はあるんですが、「これが書きたい」という明確なものがないせいか、結構どうでもいい作品です。

これが実は、2005年度の初作品だったりします。相変わらず、遅筆もいいところですが、まあ、それなりに楽しくやっております。マイペースが一番。

毎回毎回、新しい事にチャレンジはしてみるのですが、やはりチャレンジなだけあって、不出来な点も多いです。そろそろ、自分のスタイルをきっちりと確立して、更なる高見へと目指したいと思うのですが、まあ、それは自作での話。

改めて、ファンタジーがすきなんだという事を再認識させられたのもこの作品。ある一定のリアリティが非常に苦手と言う事もありますが、やっぱりファンタジーが好きです。リアル志向にも挑戦したいとは思うのですが、とりあえず、自分の本線を見失わぬように、そこは慎重に。

あくまでも、僕の武器は雰囲気とリズムと言う事でこだわっていきたいと思います。


2005/9/30




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